今回は先週雨で延期になった踊り子歩道へ。道連れはうに夫一人。
踊り子歩道は本当は浄蓮の滝からなんだけど、さすがに距離が長すぎるかと思い、水生地下から歩く事にした。
朝7時半過ぎに起きて、8時半頃に家を出発、途中お茶と昼食用おにぎりを購入して一路伊豆へ。
伊豆までの道はほぼ国道414沿い。ずっとうに夫が運転しました。
途中、観光地としても有名な修善寺などを通り過ぎつつ、水生地下駐車場に着いたのは9時前。
この駐車場は山道沿いのスペースに10台くらいが停められる単なる空き地のような物。
もちろん無料だけど、誰もいないのでいたずらされないかちょっと心配…。
車を止めて、山道に入ったのは9時頃。
山道とはいえ、旧道の国道にあたるので、実は車の通行が可能。
ほとんど舗装されていない砂利道でしたが、うに達が歩いている時も数台とすれ違いました。
車が通れる、つまり道幅が歩くには結構広い。
山の反対側は少し下の方を川が流れていて、気持ちいい。
歩き始めから5分ほどで、川端康成文学碑とご対面。
言わずとしれた「伊豆の踊子」の作者で、作者の肖像と伊豆の踊子の冒頭、「道がつづら折りになって、いよいよ天城峠に近づいたと思うころ」の文が刻まれている。
また、その横には伊豆名産のわさび田があったけど、もう全部抜かれてなくなってました。残念。
そこからまた歩く事15分ほど。見えてきたのは有名な旧天城トンネル。
明治時代に作られた国内最長の石造りトンネル。
さすがに見た目は歴史を感じさせる。
トンネル内の明かりもちょっとレトロな感じの照明になっていて、雰囲気がいい。
ちなみにこのトンネルも心霊スポットとして有名なんだそうだけど、以前行った京都の清滝トンネルより全然恐くなかったです。
多分トンネルがまっすぐで、出口が見えてるからだろうな。
中に入ってしばらくは外の明かりが入ってきて明るいものの、だんだん薄暗くなっていく。
電灯はぽつぽつと左右に交互についているので余計に暗い。
出口まで5mちょっとくらいで後ろから「ぽきゅぅん」と言う変な音が。
後ろを見ると他の観光客が入って来たようで、その足音かな?反響するとこんなに変な音になるんだな。
トンネルから出ると木立が少し間が空いていて、太陽光がさんさんと降り注いでいました。
トンネルからはずっとだらだらと下り道。
こちらも車両通行可能なので道幅は広く、下は砂利道。
てくてく歩きつつ、うに夫がトンネルにつく前に微妙に足首が痛いと言っていたのを思い出し、調子を聞いてみる。
するとうに夫は「余裕やで!走れるくらいや」と言って小走りに下り始めた。
「私も余裕!待ってや!」と、うにも後を追って走る。
と!!気付いたら両足が宙を蹴っていた!!
砂利に足を取られ、体が宙を舞っていた。そして勢いがついていたため、うに夫の横を横っ飛びしてうに夫の前へ。
変な所では冷静で、前のめりに飛びながら、斜め後ろでうに夫が「なぬっ?!」って感じで驚いている空気を感じる(笑)。
そしてそのままヘッドスライディングの格好で倒れ込んだ。
その拍子に、肩にかけていた一眼レフのキャップが飛んで行き、「あぁーっ!カメラが!!」と思いながら口から出たのは「ぎゃっ!!」と可愛くとも何ともない悲鳴。
あまりの衝撃と胸を強く打ったせいで微妙に息苦しく、とっさに立つ事も出来ずに半身を起こして自分を落ち着かせる。
うに夫が心配して「大丈夫か?」と聞いてくるが、あまり大丈夫ではなく(笑)。
なんとか立ち上がり、ひりひりする右腕を見ると肘あたりから手首付近まで、大小様々な擦り傷が。
そしてジーンズは破れてないけど、両膝を打ったらしく、ズキズキ鈍痛が。
とりあえず歩く事は出来そうなので先に進む事に。しかしこの年でこんな派手にこけて、こんなド派手なけがを作る事になろうとは…恥ずかしい…。
そんなアクシデントがあったせいで、右腕はひりひり痛く、左膝はこけた時に打ったようで歩いたり体重をかけると結構痛い。
とは言え、歩けないほどじゃないなーと思ったので先に進む事にした。
トンネルから10分ほど(アクシデントに要した時間は抜き)歩くと、二階滝(にかいだる)に到着。
この辺りは「滝」と書いて「だる」と読むらしい。
二階滝は落差20mある滝で、二段になっているのでこの名前なんだそう。
道から少し降りた所に滝見の展望台があって、結構間近に見る事が出来る。
かなり大きくて迫力がある。思わず見入っちゃいました。
そこからしばらくは舗装された道路の端を歩く。旧道のため、車の姿はほとんどなし。
踊り子歩道から少しそれた所に二階滝のバス停と売店があって、うにの傷を洗うために立ち寄り。
改めて歩道に戻って、ひたすら歩く。
旧道はほぼ全部が砂利道で、1.5車線分くらいの幅しかない。
昔はここを車が通ってたのかと思うとおそろしい…。
場所的には山の谷間を歩く感じ?トンネル部分が一番高所だったらしく、ひたすら降りていく。もし上りだったらうにの足ではきつかったかもしれない。
踊り子歩道は途中、旧道からはずれて新国道を横切って森の中へ。
かろうじて人の通った後がある感じの所を歩いていく。
森に入って少しすると小さな鉄橋があり、下を流れる川が見られる。
せっかくなので写真を撮ろうとカメラを見ると、なんと無反応!!
まさかこけた衝撃で壊れたのかっ?!こけてすぐ見た時はちゃんと動いてたのに、時間差っ?!
と、ショックを受けてたら実は単なる電池切れ。
なーんだ。と安心はしたものの、まだ行程の半分も来てないので残念…。頼りはうに夫のデジカメだけ。
鉄橋より先は結構アップダウンのある山道。
ただ、一応木の階段がついてたりするのできつくはない。
ずっと河津川の横を歩くため、水音がして涼しく、流れが目を楽しませてくれる。
河津川は水が綺麗らしくて川沿いにわさび田がいっぱいあるのも見ていて楽しい。
2・30分くらい歩くと、細い山道から突如太い林道に出る。
ここからはまた砂利道をどんどんだらだら下っていく。
林道に入ってすぐくらいに「宗太郎園地休憩所」なる物があるんだけど、休憩用の東屋は雑草に覆い隠されていて休憩する気にはなれず先に進む。
途中から林道のすぐ上を新国道が走っていて、車の音が聞こえてくる。
久々に見た道しるべに「猿田淵」の名前を発見。淵の方に向かって木で作られた真新しい遊歩道が。
0.2kmと道しるべにあったので、大した距離ではないと思っていく事にしたら、これがえらい歩かされた。
しかも遊歩道はずっと階段で、途中かなり傾斜の激しい所もあったりして膝にこたえる…。
やっとの思いで到着した猿田淵は本当に深そうで、きれいな青色でした。
猿田淵から歩く事約10分ちょっと。突然軽装な人が増えてくる。
ちょうどこの辺りは新国道に「水垂」と言うバス停があって、そこで降りた人がたくさんいてる様子。
ここから「河津七滝(かわづななだる)」と呼ばれる観光名所になっていて、普通の人(ハイキング・山登りでない人)がいっぱい来てるのでした。
七滝はその名の通り、七つの滝があって、上流から順番に、釜滝、エビ滝、蛇滝、初景滝、カニ滝、出合滝、大滝。
初景滝を過ぎた辺りからは温泉地になっているので、温泉旅館などが何軒も建っていました。
上流から降りてきたうに達はもちろん釜滝から見る事に。
釜滝は落差22mもあって、七滝の中では二番目の規模。近くまで道が延びているので、その迫力をしっかり感じる事が出来ます。
次はエビ滝なんだけど、釜滝から二本の道があり、一本の方はエビ滝を見る事が出来ないので注意。
エビ滝は落差はほとんどなくて、釜滝の後に見ると何となく地味な感じ。
続いて蛇滝は緩やかな落差で、「落ちる」と言う印象はほとんどなし。確かに蛇っぽい感じ。
と、この辺りでなんとうに夫のデジカメも電池が終了!せっかくの見所なのに、二人してカメラが使えなくなる。
七滝は普通に観光として来られそうなので、また今度写真だけでも撮りに来る事にした。
初景滝・カニ滝を過ぎるといかにも観光名所っぽい売店が増える。人も増える。
売店の横の道を降りていくと出合滝。ちょうど七滝のある河津川と、萩ノ入川が一つになる滝。
これはかなりド迫力で、特に河津川の方が落ちていく所が急な上に細く、水がすごい勢いで流れている。これが写真に載せられないとは…残念。
大滝は旅館の施設からでないと見られないようになっていて、結構な距離を歩かされる。
まぁ、無料で見られるだけまだマシかもしれないけど。
七滝を通り過ぎて、次に見えてくる見所は国道の「河津七滝ループ橋」。
天城山を楽に通れるようにと作られたらしいんだけど、これがとんでもないしろもの。
「ループ」と言う名前からわかるように、円形の橋になっている。しかも円が二重!
高さ45m、直径80mもあるループ橋は自然の見所七滝とは違う、人工の見所な感じ。
下から見上げるとそのすごさがよくわかる。
しかもその時はちょうど橋の塗装作業中で、ループ橋の土台に沿って、ずっと足場が組まれてました。あの高さで作業って!!恐すぎです。
ループ橋の下を通過してすぐに踊り子歩道は脇道へ。
ここは道しるべが七滝側から歩いていくと後ろ側にあるので、ちょっと気付きにくいかも。
ここからは民家の横を通る田舎道をてくてく。特に見所らしき見所はない。
おなかが空いてきたので昼食をとろうと思っても休めそうな所がないので、歩きながらおにぎりをほおばる。
しばらく「山間の農村」て感じの所を歩く。
こんな所に住むなんて、不便だろうな。周りは見渡す限り山しかなくて、民家もぽつぽつとしかなくて。
ってな話をしながら歩いていたら突然「ずどんっ!」とでっかい音が!
なんだっ?!猟師かっ?!わ…私は熊でもイノシシでもありません!!打たないでー!
と思って周りを見ると、実はサル撃退用の空砲の音なのでした。あぁ、びっくり。
田畑を通り過ぎて小さな吊り橋を渡り、えらく綺麗なゲートボール場を通過すると、再び農村に到着。
開けた所に出たので眼下を見下ろすと、学校らしき物なんかがあり、ちょっとひらけてそう。
多分あそこが最終地点だと思って、頑張って歩く。
下まで降りるとそこには「伊豆の踊子文学碑」が。その横には川端康成も泊まったと言う旅館、福田家がある。
やったーーー!!到着!!
バスまで15分ほどだったので、ジュースを飲んで一休み。
到着したのは14時前。歩き始めが9時だったので、5時間くらい歩いた事に。
バスに乗り込んで駐車場に着いたのは30分かからないくらい。う〜ん、文明の利器恐るべし。
二人とも結構疲れていたので、さっくり車に乗り込んで帰ったのでした。
ちなみにこけた時のケガは腕は小さな傷が多くて軽傷。
膝の打ち身の方がひどくて、左膝が痛かったのはちょうどお皿部分を打っていたからで、右膝の少し上も同じくらい打っていて、両方とも直径8cmくらいの青あざになり、その日・翌日はかなり腫れて痛かった…。
今回は後半の写真が撮れなくて心残りなので、ぜひまた写真だけでも撮りに行きたいと思います!!