木津川〜2001.12.01 晴れ
JR大河原駅〜JR笠置駅



12月に入っていましたが、暖かくよく晴れていて、紅葉もまだ散りきっておらず、きれいでした。
JR大河原駅へは、加茂駅で関西本線に乗り換えて二駅なのですが、なんとこの関西本線、11時頃から15時頃まで一時間に一本しかありません(各時刻、8分位の発車だったはず)。 しかも第四土曜日は工事の関係でこの一時間一本の電車も運休してしまうのだとか。要注意です。よかった。行ったのが第四土曜日じゃなくて。

大河原 15分ほど景色を堪能して電車に揺られていると大河原駅に到着。とても風情ある駅ですが、駅前の道路は名古屋方面に抜ける国道とあって、結構車の量が多いので横断には要注意。
その道路の向こう側にあるのが木津川で、そこにかかっている沈下橋を渡って対岸へ。この沈下橋がとても景色に溶け込んでいて、いい雰囲気をかもし出しています。
周りをあまり高くない山が囲んでいて、その中を木津川が流れ、ここにもし立派な鉄筋の橋などがかかっていたら興醒めだったと思います。
橋を渡って道なりにしばらく歩くと神社があり、その前に大きな東海道自然歩道についての看板があります。

神社は恋志谷神社といって、吉野に下る後醍醐天皇を慕って追いかけたけれど、病気で亡くなってしまった愛妾を祭った神社です。病をおしてまで追いかけていく一途さって、すごいですよね。
神社の前の民家の間の道路をしばらく歩いていくと、だんだん家が減り、畑や竹林、林にはさまれた道になります。さらに歩いていくと、上に上がっていく車道の横に舗装されていない林の中に伸びる道があります。この林の中の道の方が東海自然歩道。道標もでいるのでわかると思います。
雨の翌日だったせいかもしれないですが、とても空気が澄んでいて、肺の中、体の中にその空気がだんだん染み込んでいって、自分の中にたまっていた何か重たいものと 入れ替わっていくような気がしました。しばらくは林の中の道なので、森林浴を満喫できました。

林の中の道を抜けると、再び舗装された道に出ます。そこにもまた東海自然歩道の看板があるのですが、恋志谷神社前の看板と、総延長の距離が違っていました(笑)。
正確な距離を覚えてないのでどちらが正しかったか覚えていないのですが、もし行く機会があればチェックしてみて下さい。
それと、この先の道、実はその看板のある方ではなくて、手作りっぽい「←笠置」と言う道標のある方が東海自然歩道です。ここから布目川発電所の辺りまではずっと舗装された道を行きます。

途中、小さな川にかかった橋を渡って少しすると、「布目川甌穴群」の看板が立っています。看板のすぐ横に川原に降りられる道があって、甌穴をすぐ近くで見ることができます。
今回その看板を見るまで「甌穴」の意味を全く知らなかったのですが、自然の不思議さ、すごさを改めて認識しました。

甌穴群を後にして進むと、布目川発電所が見えてきます。この横には放水時の注意の看板があります。なぜか全く同じ物が二つあります。なぜ二ついるのかは謎です。
発電所を過ぎるとここからJR関西本線の線路の真横を歩くことになります。遮断機はないけれど、ちゃんと「踏み切り注意」の標識のある所を渡って、左にJR、右に木津川という細い道を歩きます。当然舗装はされていません。

木津川 途中、後ろを振り返ると、山間の中を流れる木津川という、雄大な景色を楽しむことができます。が、その景色に溶け込まない、異質な建物が一軒だけありました。
塗装の剥げた、白い4・5階建ての建物ですが、屋上のタンクは錆付いてるし、ガラスは割れ放題。ただでさえ1・2階建ての建物しかない所ですから、いやでも目に付きます。
本当に幽霊でも出そうだったので、ネタとして写真をとるのもはばかられました。一緒にいた友人は「元病院で、世を儚んだ医者が患者全員道連れにして、自分は飛び降りたんやって、あのもみじの所に」 (すぐそばに一本だけ異様に赤いもみじがあった)とか、とても物騒なことを言ってました・・・。真実はどうなんでしょう。ね?

この街中ではありえない道を堪能しているうちに、笠置の町に到着します。気付けば町、と言う感じで、自然と町の中に入っていきます。
このまま帰るのもいいのですが、せっかくそこまで来たら入っていきたいのが温泉、「わかさぎ温泉・笠置憩いの館」。
入湯料は大人千円。これでバスタオルやタオル、ドライヤー・ブラシなどが無料で使用できます。
休憩室や、喫茶室、マッサージルームや宴会場などもそろっています。
でもそんなに人は多くなく、更衣室でもゆっくり着替えられますし、浴槽でも芋の子洗いのような状態にはなりませんでした。
どうも地元の方が多いようで、マッサージしてもらったんですが、横で「病院行ったんでしょー?どうでした?」なんて会話が交わされていました。
お風呂はジャグジー、寝湯、打たせ湯、露天風呂などがあり、しかもとてもきれい。筋肉痛や関節痛に効能があるということでしたが、肌にもばっちり、いいみたいです。
私と友人は翌日も「まだつるんつるんしてる!!」と喜んでました。
余談ですが、私と友人は内親王様(敬宮愛子様)の誕生をこの温泉の更衣室で知りました。従業員のおばちゃんが「速報〜、速報〜」といって歩いてたので・・・。

温泉を出て、駅まで徒歩2・3分。笠置駅からJRに乗って、家路に着きました。
今回は距離的には短かったのですが、高低差もそれ程なくて歩きやすく、ゆっくり楽しむことができました。
何よりもわかさぎ温泉!あれはポイントが高いと思われます。穴場です。とても気に入ったので、次回は柳生から笠置山古道を歩いて笠置に出てまた温泉に入るコースを考え中です。


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